原点に返る〜湯町窯にて
倉敷、福岡でのコンサートの余韻を抱えたまま
松江市玉湯町にある『湯町窯』を訪れた。

子どものころ大好きだった
玉子のための小さな陶器の鍋が
『湯町窯』のものだと知ったのは、
自発的に民藝を求めるようになってからである。

c0357413_19462355.jpg


『湯町窯』の陶器は、
どれもこれも陽気である。
色も、形も、風合いも、
どのうつわを手に取っても
なんだかとても楽しくなる。
陶器の並べられた棚を飽きずに見ていると、
休憩時間なのだろうか
ご当主の福間琇士さんが作業着姿で出て来られた。

「これはどこのものですか?」
いきなり私の着ていたコートに触れながら
ストレートなお尋ねである。
「ボリビアという南米の国の織物です。」
「素材は何ですか?」
「ウールの手紡ぎ手織りです。」
「その国の人たちは、今でもこれを織っていますか?」
「はい。地域によっては今も織られていますが、やはりどんどん減ってきています。」
・・・・・次から次へと質問は続く。

南米地域の略図を描いたり、
ポンチョやアワイヨ、アクスの説明をしたり、
ボリビアの気候風土、アンデスの歴史、
そこに暮らす人たちの生活などなど、
椅子に座り込み、
質問と応答の、楽しい会話が続いた。

c0357413_19464883.jpg


「焼物で、いろいろな新しい試みもするのですが、
こういう手仕事を見せていただくと
原点に返ることの大切さを教えられます。
私はほとんどここから動く事がないのですが、
今日は良い旅行をさせてもらいました。」

・・・・・・・・・・

日常使いの美しさ、力強さ、温かさ、
そして芯の太い伝統と、
正しき新しさの姿とを、
『湯町窯』で見せていただいた。

奥さまが点ててくださったお茶が、
優しく、温かく、
とても美味しかったことも
忘れられない。

一度工房に戻られた琇士さんが
再び出て来られた。
「ボリビアに焼物はありますか?」


次回ボリビアのうつわを携えて
また近いうちに伺います。

c0357413_19460437.jpg








[PR]
by mixturamusic | 2017-01-31 20:56
<< こういう国に住んでいる 地球の傾き加減 >>



  木下 尊惇 
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30