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宇宙の中での、音楽家としての立ち位置

画家・中川一政(1893~1991)に
「草となって草を描く時、
 草が見えた時、
 画家は自然と融合する。」
という言葉がある。

これが音楽家であれば、
「風となって風を奏でる時、
 風が聞こえた時、
 音楽家は自然と融合する。」
とでもなろう。
『風』は『波』でも『鳥のうた』でも何でも良い。

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壁と対峙する。
古い土壁と対峙する。
壁はただどっしりと、何も語らず…

私の生命と壁の存在が重なったとき
壁と私は一枚になる。
壁の発する
静かな音が聞こえてくる。

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レンヌの街並み。
古い建物が軒を連ねる。

傾斜のきつい三角屋根から、
空に向けて煙突が口を開ける。

どんな家かは知らない。
誰の家かも知らない。

ただ
その煙突の口から吐き出されるであろう
煙の香りに想像が至ったとき、

その家にいるかもしれない
小さな女の子の口ずさむうたが聞こえてくる。

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人間は自然(じねん)の一部である。
森羅万象の一部である。

地球が自転をするように、
地球が公転をするように、
銀河が、宇宙が、回り、巡るように、
私たちの生命も回り、そして巡る。
…万物は、有形、無形を問わず、
宇宙の回転と共に回り続ける。

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宇宙の巡りと一体化したときに、
自ら奏でる音たちも、
宇宙の奏でる音となる。
この世の法則の中で、
しかしこの世の法則を貫いて、
天地に響く音となる。


これが
宇宙の中での、音楽家としての、
私の立ち位置である。

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# by mixturamusic | 2020-02-12 22:37 | フォルクローレ
はしまや『子歳』コンサートで

夢空間『はしまや』がオープンして間もない頃、
米蔵の建物に惚れ込んで、24年シリーズ・コンサートを企画した。
13年かけて季節を一巡りしたあとは、
7年前の未歳を先頭に、今は干支シリーズを続けている。
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干支に因んだコンサートなら…と、毎年正月明けの土曜日に、という事で、
今年は1月4日…私の誕生日と重なった。

正面に父の絵を掛け、
妻が会場を飾り付け、
高柴デコ屋敷・橋本廣司さんの三春張子の干支と、
丹沢山中・札掛に暮らす広石幾さんの干支クッキーで、
今年もみなさんをお迎えした。
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コンサートを始めた当初から会場に生ける花は、
倉敷の『すみれ』花屋さんにお世話になっている。

『すみれ』花屋の高橋洋子さんは、
フラワーアレンジメントで世界的に知られたお一人である。
彼女は毎年夜のコンサートに参加され、
いつも静かに、伏し目がちに、
音楽を通じて、空間と対話されるように聞いて下さる。
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昨年フラワーアレンジメントの世界大会で、
オーストラリア出身のお弟子さんバート・ハサン氏が優勝されたのだそうだ。
夢空間のオーナーの楠戸恵子さんに促されて、
演奏前に、会場のみなさんに話して下さった。

「バートくんはうちに来た時から、私の手伝いをしてくれて…」
「私は気が変わりやすくて、
 その時にいいと思っても、翌日には変わっていたり…」
「それでもバートくんは嫌な顔一つせず、
 私が『いいよ』って言うまで直してくれて…」
「昨年の大会には行けませんでしたが、
 大会の映像でバートくんの姿を久しぶりに見て…」
「彼の手がとてもゴツゴツしていて…」
「うちにいた時よりもうんとゴツゴツしていて…」
「オーストラリアに帰ってからも、本当にいい仕事をして来たんだなって…」
「私は本当に感激しました。」
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コンサートの曲間に…

私はボリビアに向かう飛行機の中で隣り合った
アメリカ人の老夫婦の話をした。
手がゴツゴツとした、背筋が伸びたご夫婦の話を…

生けた花が
自分で姿を整える話をした。
そしてそれは、人の目にも美しく映るということを…
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終演後、
高橋洋子さんが側にいらっしゃって、そっと話して下さった。
「私もこの年齢になり、自分の教室のひとつを辞めようと思っていたんです。」
「でも、今日のコンサートを聞かせていただいて…」
「私にも、まだまだ若い人たちに伝えなくてはならないことがあるなって…」
「そう思えたので…」
「まだ頑張ることに決めました。」

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私にとっても
忘れられない誕生日のコンサートとなった。



# by mixturamusic | 2020-01-28 23:07 | 音楽
オルセー美術館にて
ルーブル美術館の翌日、今度はオルセー美術館を訪れた。
いくら絵が好きな私でも…いや好きだからこそ、
美術館のハシゴなどしたことがない。
それも前日のルーブルで、かなり消耗しているのだが…
せっかくのパリ滞在、Rogerも付き合ってくれるというので、
改めて案内をお願いした。
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かつての駅を改装したというオルセー美術館、
開館は1986年12月だそうだ。
雨が降りそうな寒空の下、20分ほど並んで入場した。

自然光を取り入れた地上階には、彫刻作品がずらりと並ぶ。
やはり圧倒される質と量である。
作品を見るというよりも、作品の間を散策するという感覚。

中学生か、高校生か、学校の授業であろう、大勢で作品の模写に来ていた。
思い思いの作品の前で、スケッチブックに鉛筆を走らせる。
彫刻の前でスケッチする女性の線の動きに驚いて姿を見ると…
やっぱりもっと年上…画学生だろうか?

ルーブルほどではないが、ここオルセーにも小部屋がたくさんあって、
それぞれの部屋に素晴らしい作品が並べられている。
『作品に酔ってしまいそう…』
というのが正直なところである。
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オルセー美術館は、印象派の名作が多いことで知られる。
地上階の作品(地上階にも印象派の作品はあるが)の鑑賞に疲弊して上層階に行くと、
そこに陳列されている作品のちからに、本当にダウンさせられる。
窓から見えるセーヌ川やモンマルトルの丘が清涼剤にはなるが…

ちなみにここの美術館も順路なるものはなく、
いつでも好きな絵の前に戻れるのがうれしい。
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ゴッホの絵の前で大勢の子どもたちが座り話を聞いていた。
おそらく低学年の子どもたち、やっぱり学校の授業であろう。
フランスでは学生証を提示すれば、全てのミュージアムが無料になる。
雨の日の休日など「雨だから美術館にでも行こうか?」などよくある話…と聞く。
『本物を見る』『間近で見る』『身近に感じる』
羨ましい限り…とても恵まれた環境である。
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ヘトヘトになりながら最後…に近い部屋でルドンに遭遇した
美しい壁画のような作品。
まるで天国…Paraisoにいるような感覚。
心身ともに疲弊しているのに立ち去りたくない気持ち。

実に贅沢な午後を過ごさせてもらった。
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以下、あまり考えずに絵の中から切り取った場面である。
少しですが彫刻もあります。
どうぞお楽しみください。







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# by mixturamusic | 2019-12-08 22:55
ルーブル美術館にて
この秋、サガルナガ・アソシエーションよりの招きで、ふたたびフランスを訪れた。
今回は事前に少し時間を取り、旧友Roger Sorucoの世話になりながら、数日のパリ滞在を楽しんだ。

25年ぶりのパリ……まずは初めてのルーブル美術館。
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『とても全部は回れないからテーマを決めて…』
と言われてはいたが、実感として理解できず、
『朝一番が最も空いている』
『チケットは事前にネットで買っておいた方が良い』
という情報に従って、とりあえず午前8:30に入口に到着。
朝9:00、荷物検査のゲートを通って無事に入館した。
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………驚愕

こんなにたくさんの作品を一度に見たのは、生まれて初めてである。

恐ろしく広い館内…慣れないものには迷路のような…に、
これも恐ろしく幅の広い分野の『名作』が、
これまた恐ろしいほどに展示してあるのだ。

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『世界美術全集』のページをめくるように、目の前に現れる彫刻・絵画。
それも極近で!

『眼を疑う』とは、正にこのことである。
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知名度の高い作品の周りには、やはりたくさんの人。
それでも鑑賞できないほどではない。

順路が全くない事にも驚かされた。
写真がOKなのにもビックリである。
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『ラ・ジョコンダ/モナ・リザ』の前には、行列ができていた。
しかし…作品を見にきているのか、記念写真を撮りに来ているのか疑問ではある。

私が小学生の頃、この絵が上野の美術館に来たことがあった。
『モナ・リザ』は大きな話題となり、小学生でもみんな知っていた。
『美術館に入るために数時間待ち』
『絵の前では立ち止まれない』とのニュースに、
父が「これでは絵を見る環境とは言えない」と、
展覧会に行くことすら考えていなかった事を思い出した。

初めての『ラ・ジョコンダ』…やっぱり良い絵であった。
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それにしても、膨大な量の作品である。
そして巨大な作品の多いこと…

『一度に全部回れない』どころか
『一生かかっても見切れない』というのが、私の実感である。

また人の少ないスペースも少なからずある。
そんな場所で、ゆっくり椅子に座って時間を過ごすのも幸せである。
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今回はRogerと、ボリビアの歌手Gladysが、ずっと付き合ってくれた。
パリに住んで永い彼らも…
ボリビアからの友人を案内して、時々来るのだそうだ…
ルーブルの全容は把握していない。

次回訪問すれば、もう少しじっくりと見れるだろう。
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あまり人がいない作品の、『表情』を中心に撮ってみた。
以下、どうぞご覧ください。







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# by mixturamusic | 2019-12-04 23:47
三谷祭り
我が故郷、蒲郡・三谷町の『三谷祭り』。
前回訪れたのが何年前だったか忘れるほど、
久しぶりの祭りである。
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三谷町出身者の地縁は実に強い。
同窓生同士の結婚率も高く、
一度外に出ても、やがては三谷に、もしくは蒲郡近辺に戻ってくる連中が多い。
その絆は、やはり『三谷祭り』である。
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子どもの頃から、祭りの土日は格別であった。
四台ある山車(三谷ではヤマと呼ぶ)の上でお囃子を奏でるのは、小中学生である。
成人の踊りのほかに、子どもの踊りも各区にあり、
祭りの二週間前からそれぞれの練習が始まる。

青年と呼ばれる若者たちは、
山車の前で威勢よく祝詞をあげ、花を投げる。
三谷の住人にとって、ごく当たり前の、
しかしとてもワクワクする祭りである。
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老若男女(かつては男性だけの参加であったが)がそれぞれの役割をこなし、
各場面が展開し、演じられる。
その動きは実に活き活きとして心地よい。

久しぶりに祭りに参加して、
説明や呼びかけのアナウンスが一切ないことに気がついた。
三谷祭りは、あくまでも地元の祭りなのである。
江戸時代から、時代の変化によって少しづつ変遷してきた経緯があろうとも、
三谷の人たちによって大切に受け継がれてきた祭りなのである、

健全な伝統の姿‼︎

担い手が心底大切にしている祭りほど、美しいものはない。

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『三谷祭り』には、たくさんの同窓生が戻ってくる。
祭りを歩けば、何人もの友人たちと再会する。
それも『三谷祭り』の楽しみである。

「来年は桟敷に寄ってって!」

嬉しいお誘い、
是非に…と今から楽しみである。
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# by mixturamusic | 2019-11-30 23:28



  木下 尊惇 
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