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宇宙の中での、音楽家としての立ち位置

画家・中川一政(1893~1991)に
「草となって草を描く時、
 草が見えた時、
 画家は自然と融合する。」
という言葉がある。

これが音楽家であれば、
「風となって風を奏でる時、
 風が聞こえた時、
 音楽家は自然と融合する。」
とでもなろう。
『風』は『波』でも『鳥のうた』でも何でも良い。

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壁と対峙する。
古い土壁と対峙する。
壁はただどっしりと、何も語らず…

私の生命と壁の存在が重なったとき
壁と私は一枚になる。
壁の発する
静かな音が聞こえてくる。

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レンヌの街並み。
古い建物が軒を連ねる。

傾斜のきつい三角屋根から、
空に向けて煙突が口を開ける。

どんな家かは知らない。
誰の家かも知らない。

ただ
その煙突の口から吐き出されるであろう
煙の香りに想像が至ったとき、

その家にいるかもしれない
小さな女の子の口ずさむうたが聞こえてくる。

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人間は自然(じねん)の一部である。
森羅万象の一部である。

地球が自転をするように、
地球が公転をするように、
銀河が、宇宙が、回り、巡るように、
私たちの生命も回り、そして巡る。
…万物は、有形、無形を問わず、
宇宙の回転と共に回り続ける。

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宇宙の巡りと一体化したときに、
自ら奏でる音たちも、
宇宙の奏でる音となる。
この世の法則の中で、
しかしこの世の法則を貫いて、
天地に響く音となる。


これが
宇宙の中での、音楽家としての、
私の立ち位置である。

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by mixturamusic | 2020-02-12 22:37 | フォルクローレ
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  木下 尊惇 
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