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1 ペーニャ・ナイラの絆はとても強い。 82年カブールに招かれて渡ったラパスで、 私の暮らしの中心はペーニャ・ナイラだった。 ペーニャ(ライブ・ハウス)の営業は夜だが、 午後になれば、若い音楽家たちの溜まり場になる。 言葉もろくに話せない私でも、気さくに仲間の輪に入れてくれた。 ペーニャ・ナイラからは、実に多くの音楽家たちが巣立って行った。 Semillero de los músicos…『音楽家の苗床』と言われる所以である。 今回参加したサガルナガ・アソシエーションも、 ペーニャ・ナイラの絆から生まれた会である。 (ペーニャ・ナイラは、サガルナガ161番地にあった。) 世代もスタイルもまちまちだが、同じ環境で育った音楽家たち…。 その絆は健在である。 ・・・・・・ ![]() 仕事の合間を縫って、私に会いに駆けつけてくれた。 カブールとも演奏していたサンポーニャ奏者。 「オー!ドン・タカ!久しぶり‼︎」 実はあまりの容姿の変わり様に、しばらく誰だか分からなかった。 「ほーら、だんだん顔が笑って来た。やっと誰だか分かったんでしょう!」 彼の優しい語り口は、確かに昔から変わっていなかった。 現在は、カリブ系のダンス音楽を専門にしている。 ・・・・・ ![]() (右から二番目) アメリカで、ボリビアのラジオを運営するジャーナリスト。 ラパスのラジオ・コンドル時代からの友人だ。 往年の音楽家たちに、ボリビア文化功労賞を授けに、ヨーロッパを回っている。 私がフランスに来ている事を知って、私にも届けてくれた。 ・・・・・・ ![]() かつては管楽器奏者、現在はギタリスト。 若かりし頃、よく家に遊びにきていた。 彼もわざわざ訪ねてくれた。 「グスタボ、久しぶり。元気?」 「ありがとう!君が唯一、 僕のことを『ファン・カルロスの弟』って呼ばない友人だよ!」 ・・・・・・ ![]() 我がグループ、LUZ DEL ANDEのチャランゴ奏者。 バンドネオンも上手く弾く。 私がフルタイムで参加すると聞いて、最初から最後まで付き合ってくれた。 次は11月にラパスで… ・・・・・・ ![]() (アルフレッド・ドミンゲスの未亡人グラディス夫人と息子のセサール) スイス、ジュネーブ在住 33年前、彼女をジュネーブの家に尋ねたことがある。 小さかったセサールも、今やロックの音楽家。 グラディスは、昨年11月のLUZ DEL ANDEのコンサートにもきてくれた。 ・・・・・・ ![]() 彼は音楽を始める前から、よくペーニャ・ナイラに遊びに来ていた。 私がボリビアに行った当初、片言の日本語で話しかけて来たのを覚えている。 当時は、サンポーニャを練習していたように思う。 「ボクの生まれて初めての演奏は、タカと一緒に行ったボクの学校。 あのお陰で、ボクは良い点数をもらえたんだ。」 それからギターを練習して、やがてカブールのギタリストも務めるようになる。 エル・モリーノのあと、すぐにラパスへと出発した。 ・・・・・・ ![]() (右から5人目)
PAJA BRAVA(パハ・ブラーバ)の創立メンバー。チャランゴ奏者。 ペーニャ・ナイラのほぼ同期である。 彼は大学に通いながら音楽をやっていた。 「時間が空いたら家にこないか?」 「月曜日はどう?」 「トーニョ・ペレスは一緒か?」 「ううん、彼とではなく二人のボリビア人と一緒だよ。」 「じゃあ、みんなで来いよ。」 「実は…フランス人とスイス人も一緒なんだ。」 「5人だね。どうぞみんな一緒に。」 「荷物が多いよ。」 「そんなこと、心配いらないよ。」 ペーニャ・ナイラの思い出話に、笑いの花が咲きっ放し。 料理が上手な友人まで招いて、 本当に楽しい午後の思い出を作ってくれた。 ・・・・・・ ![]() 音楽を中心に、友情の結び目はどんどん増えて行く。 これもペーニャ・ナイラの絆である。 ![]() Felicidades !!! (ジョアン、ありがとう。 ペーニャ・ナイラの教えは、今でも君の街に生きている!!!) Jean Vidaillac(ジョアン・ビダイラック) フランス、モワドン=ラ=リベール在住 チャランゴ奏者。 ロス・ハイラスのケーナ奏者ジルベルト・ファブレと共に、 ロス・グリンゴスを結成。 サガルナガ・アソシエーション主宰。 ![]() Merci beaucoup ‼︎‼︎ みんな、どうもありがとう!!! ▲
by mixturamusic
| 2018-09-04 01:23
約3週間のフランス。
何かにつけて楽しく、充実した毎日だった。 500年も前に建てられた、石造りの農家に寝起きし やはり同じ古さの粉挽き小屋とその周りで音楽三昧… ほとんどモワドン=ラ=リベールを動くことはなかったが、 それでも、いくつかの街を訪れる機会があった。 ![]() どちらを向いても美しい。 ……正直な感想である。 ![]() 何を見ても、そこに美しさがある。 美しさが、街を形作っている。 美しさによって、暮らしが営まれている。 ![]() その前に、美しさへの正当な意識が必要である。 ![]() それが美意識に対する基準になる。 フランスでは、それをまざまざと見せつけられた。 ![]() 決して華奢ではなく、神経質でもなく、気取ってもいない。 当たり前の美しさ… ![]() 9月11日近江楽堂でお待ちしています。 ![]() ![]() ▲
by mixturamusic
| 2018-09-03 22:57
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