吾妻山
時差ボケを治すためにと、妻に誘われて吾妻山に登った。
隣町二宮にある吾妻山は、今の季節、菜の花を楽しむ人で賑わう。
人の多い所を敬遠する私たちは、噂には聞けども、今回が初めてである。

二宮駅北口からすぐの、『役場口』から登る。
気候の良い日曜日という事もあり、けっこうな賑わいである。
途中300段の石段でバテた。
「こんなはずでは」と思いつつ、何度もベンチに腰を掛けた。

石段を過ぎると、今度は坂道である。
斜面を利用した大きな滑り台があり、子どもたちの歓声が賑やかだ。
息の上がった身体で下から眺めると、頂きはまだまだ上にある。

やっとたどり着いた山頂の公園。想像以上の景色である。
相模湾の向こうに三浦半島。
水平線に沿って目を右に向ければ、小田原の町の向こうに伊豆半島が見える。
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箱根の山々から富士山、そして薄っすらと雪化粧した丹沢の山塊。
疲れも忘れる良い眺めである。
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翌々日、再び吾妻山に登った。
今度は知人の犬を散歩させながら。
別の登り口....傾斜が緩やかな『中里口』の途中からである。

元気な豆柴に引っ張られながら、
今度は息が切れることもなく、一気に山頂に到着した。

「一昨日はやっぱり疲れていたのか.....」
少し安心しながら、再び景色を満喫した。



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# by mixturamusic | 2018-02-08 21:28
ダラスの朝
テキサス州ダラス。
いつもはトランジットで立ち寄るだけの街に、
数日間だけ滞在した。

晴天に恵まれ、好運に恵まれ、
何よりも良き友に恵まれて、
ダラス〜オースチンと、充実した日々を過ごすことができた。

帰国の日の早朝、友が空港まで送ってくれた。

“Come back soon, really?”
友の奧さんの笑顔が、朝日に輝いていた。

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遅ればせながら、本年もよろしくお願い致します。




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# by mixturamusic | 2018-02-03 00:46
美しい月の夜
ラパスに着いて最初の土曜日の夕暮れ、
外から聞こえてくるバンダの音に誘われて、
マルセロの家族と一緒にブッシュ通りに出た。

どこか地方の若者たちのモレナーダに、
十代後半と思しき若者たちのバンダが音楽を付けていた。
「いまは若者たちのバンダの方が仕事が多い。酒代がかからないから。」

そのままブッシュ通りを横切って、ハイチ市場の前にあるマーケットへ行った。
「このマーケット、大きくはないけど、だいたい何でも揃うんだ。」
18才になったマルセロの息子マテオは、日用品をかごに入れてゆく。
「ぼくはこの店知らないよ。」
「そう?ずいぶん前からあるんだけどね。」
街の変化は、冷静に7年の経過を感じさせる。

東の空に、きれいな月が輝いていた。

「この月、クレッシェンドかデクレッシェンドか分かる?」
「デクレッシェンドじゃないのかなぁ?」
「ううん、クレッシェンドだよ。」

マテオも、いつの間にかがっしりとした体格の若者になった。
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月の光は、静かに、美しく、夜道を照らす。
灯りの消えた部屋の隅をも、
ほのかに、優しく照らすのが、月の光だ。

ラパスの街の隅から隅まで、
月の光は知っている。
どこで誰が、何を思っているのか、
月の光は知っている。

黙して語らぬ月の光は、
何から何まで、知っている。
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今宵の月も、息をのむほどに美しい。
明日は冬至である。





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# by mixturamusic | 2017-12-21 21:26
ルス・デル・アンデ en La Paz 2017
ほぼ7年ぶりのラパス。
ダラス〜マイアミを経由しての旅程は、やっぱり長い。

モダンな空港ターミナルにびっくり。
かつては最小限の機能だけを備えた空港だったのに…。
広くなった分、入国審査まで歩く距離も長くなり、高山病の身にはこたえる。

早朝にもかかわらず、マルセロが、愛娘シュシュウと一緒に迎えにきてくれた。
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7年ぶりの再会。
改修工事中の高速道路を下りながら、
とりあえずボリビアの近況について話を聞いた。

ラパスの町が、朝の光に照らされて浮かんでくる。
途中、イリマニを背景に、シュシュウと写真を撮った。
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まだヨチヨチ歩きの頃から、よーく知っているシュシュウ(本当の名前はアンドレア)。
今はボリビアで、コンサートのプロデュースを仕事にしている。
ルス・デル・アンデ7年ぶりのコンサートも、彼女の企画である。
「ルス・デル・アンデのファンとして、もうこれ以上待てないわ!」
彼女からのメールでなければ、私も今回のボリビア行きを決めていなかっただろう。
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ボリビアの新聞『LA RAZON』紙・日曜版(11月5日)の文化欄。
『ふたたび(音楽の)道へ』
友人の音楽家セサール・フナロが寄稿してくれた記事である。
20年前に作った組曲『Suite Ecologico SER』と、
この7年間の福島での経験とを関連づけて、とても良い文を寄せてくれた。
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高山病が癒えたかどうかまだ分からないうちから、
テレビやラジオへの出演が始まった。

どこの局へ行っても、キャスターもスタッフも、そのほとんどが旧知の仲である。
「いやぁ、久しぶり!」
必ず強いハグから会話は始まる。

歌手でチャランゴ奏者のペペ・ムリージョは、メディアでの活動が長くなった。
すっかりTELEVISION POPULAR(4チャンネル)の顔になっている。
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ラジオキャスターのパトリシア・ゴンサレス。
いつも変わらぬ笑顔で迎えてくれる。
「あなた達のためなら、いくらでも時間枠を取るわよ。」
フルメンバーで訪ねた今回二度目の出演で、
約束通りのスタジオ生演奏に、本当に感激してくれた。
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突然決まったTELEVISION FIDESへの出演。
神父さんがキャスターを務める人気番組だそうだ。
『平和に生きる権利』を歌ったのあとのインタビュー。
数年前、日本にも滞在したことのある神父さんとは、広島の話をした。
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TELEVISION POPULARのオーナー、モニカとも7年ぶりの再会。
11月2日はちょうどTODO SANTO…ボリビアのお盆である。
局を立ち上げた故カルロス・パレンケ(モニカの夫で、元音楽家のジャーナリスト・政治家)の祭壇を設えた特設会場での生放送、
モニカに招かれて、私も輪の中に加わった。
オンエアーの中で、モニカといろいろな話が出来たことは、とても良かった。

ボリビアでは、予定外、予想外の出来事が多々起きる。
そんな日常が、刺激的で面白い。
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同じTELEVISION POPULAR、土曜夜の人気番組『LA WISLLA POPULAR』。
ゲストにスタジオで料理を振る舞ったり、お酒をご馳走したり。
ゆるーい番組だが、チョリータのキャスター、イネスが、番組を締めている。
スタジオから出たのは、もう夜中の12時過ぎである。
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音楽ジャーナリスト・キャスターのラミロ・プラタとは、いつからの付き合いだろう?
「君は年中変わらないね!」
独特のバリトンでの放送は、根強いファンを持っている。
今回も彼に、コンサートのプレゼンテーションをお願いした。
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コンサートのための練習は、
毎日トーニョ(チャランゴのアントニオ・ペレス)の家のリビングルーム。
ドラムセットも入る大きな部屋である。
練習の合間に、毎日美味しいお茶をご馳走になった。

ボリビアでの音楽の組み立て方は、ひたすら一緒に練習することである。
一緒に音を出す事によって、信頼関係をより深めるのである。
練習もみんな楽しそう。
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思い出のたくさん詰まったラパス市立劇場。
劇場の竣工は1845年。
正しくはTEATRO MUNICIPAL ALBERTO SAAVEDRAである。

何十年もこのホールの鍵を預かるドン・ペドロ。
いつもと変わらぬ表情で迎えてくれた。
今までいくつのコンサートを世話してきたのだろう。
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二週間の、ぎっしり詰まったラパス滞在。
短いながらも、内容の濃い二週間であった。

もう7年もの間は空けまい。
ラパスの聴衆に約束してきたことである。

「ボリビアのフォルクローレのために!」
ルス・デル・アンデのメンバーひとりひとりが、
思いを新たにした7年ぶりのコンサートであった。
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早速来年の劇場を予約しました。
詳細後日!

写真左から
ANTONIO PEREZ (charango,bandoneon)
MARCELO PEÑA (quena)
MARCELO ARIAS (voz,guitarra)
LUIS GUILLEN (batería andina,percusión)
ROBELTO MORALES (siku,saxofón,flauta)
中央
木下尊惇 (guitarra,voz)

本当に良い仲間に恵まれて幸せです。

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# by mixturamusic | 2017-11-25 18:26
7年ぶりのイリマニ山
7年が、飛ぶように過ぎて行った。
久しぶりのラパスである。
町はどんなに変わっただろうか?

距離の向こうにある記憶の中の風景が、
すでに時の向こうにあるのかも知れない。

しかし、
イリマニ山は見下ろしている。
ラパスの町の喧噪を…

間もなく私も、
その喧噪の一部となるのだ。

7年ぶりのラパス。
7年ぶりのsorojchi(高山病)だけが憂鬱である。

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# by mixturamusic | 2017-10-24 18:36



  木下 尊惇 
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