脱ハイセンス
外見だけを整えた
『ハイセンス』が
巷に氾濫する。

外見だけを整えるための
『ハイセンス』マニュアルも
乱立する。

『かっこいい』
『かわいい』
に要約された
一過性の心地よさ。
マニュアル通りで
手軽に『ハイセンス』である。

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『ハイセンス』を狙ってはいけない。
外見のみを整えるのは
偽りである。

一過性の心地よさに
惑わされてはいけない。
外見が整ったことで
中身まで良くなったと錯覚させる
瞞(まやか)しである。

真の良きものは
地道な積み重ねで養われる
意識なき動作によって現れる。

真の良きものは
良きものを狙わぬところに
自ずから現れるのだ。





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# by mixturamusic | 2016-12-29 00:48
音楽の話〜テンポ
音楽は
時の経過とともに存在する。
時の流れの中でしか
人は 音楽の存在を認識し得ない。

(楽曲を考察の前提として)
ある曲はゆったりと
ある曲はせっかちに
ある曲はゆらぎながら
ある曲は淡々と

曲の始まりから 終わりまで
時の経過とともに 進んでゆく。

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曲の速度を 『テンポ』という。
『テンポ』とは
曲の始まりから終わりまでの時の流れの中で
その曲が
歩みを進める速度である。

時の流れの中に
テンポは 無限大数存在する。

時の流れが
人の意思とは関係なく
既に 常に 存在している中に
テンポも 普遍的に存在する。

人が 時(とき)を作り出せないように
人は テンポを作り得ない。

演奏において演奏者は
無限大数の中から
すでに存在するテンポを
選べばよいだけだ。

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テンポを選ぶにあたっては
曲に相談するのが一番よい。

曲が具象化〜音になるために なにを望んでいるか
そんな対話が できるために
日々の精進が 必要なのだ。

テンポを選ぶ…
それは、
人が生き方を選択するのとよく似ている。






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# by mixturamusic | 2016-12-19 21:50
人と『もの』との在り方
暮らしのために 使われた『もの』たちは
時を重ねる毎に
風合いを増し
味わいを増し
ある種の美しさを増してゆく。

使われたために 纏った
キズも
剥離も
割れも
変色も
変形も
かえってそれらが
美しさの源となる。

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人の暮らし
すなわち いのちの継続を共にしながら
そのいのちに寄り添い
そのいのちを支えてきた
『もの』たちは
『人が使う』という行為を通して
自然(じねん)の変化に
身をゆだねる。

人の意思で作られた
『もの』たちも
自然(じねん)の働きによって
自然(じねん)の中へと
戻ってゆく。

それが
美しさとなって
現れるのだ。

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真っ当な暮らしの中で
大切に使われ続けた『もの』たちは
往々にして
人の寿命より
遥かに長い時を経て
自然(じねん)の美しさへと
帰ってゆく。

それは
人と『もの』との
正しい在り方のひとつだと思う。

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# by mixturamusic | 2016-11-25 11:58
いのちの美味しさ
先月の最終週 稲刈りをした。

作付けの六割ほどは
イノシシくんや シカさんのおなかに収まったが
今年も稲を ハザに掛けられたこと
秋の風景を つくれたこと
来期もまた 「がんばろう」という気持ちになる。

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「百姓はだれでも
自分の作った米が一番うめぇべ。」

福島の農家さんの言葉どおり
自分のお米が やっぱり いちばん美味しい。

粒は小さくとも
全く雑味がないお米。
適度にねばり
適度に甘く
強いて云えば
山の湧水の味がする。
どこにもひっかかりのない 美味しさだ。
いのちを育む 美味しさだ。

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美味しさは いのちを育む。
人間は本能で 美味しさを感じる。

身体が必要としているものを
いのちが必要としているものを
人間は 美味しいと感じて
それを欲する自然(じねん)を持っている。
味覚という部分的な感覚だけではなく
身心が、いのちが、欲する美味しさである。

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いたずらに 味覚を刺激する
スナック菓子系の「美味しさ」が氾濫し
マスコミ、メディア、タレントの
もっともらしい「美味しさ話」に翻弄され
本来持ち合わせているはずの
真の美味しさに対する感覚を
決して 失わせてはならない。

好き嫌いの以前にある
本来の美味しさを 知ることは
普遍性のある美味しさに 気付くことは
いのちの美味しさを 味わうことは
決して 難しいことではない。
決して 高価なことではない。

美味しさ
それは
とても 幸せなことだ。



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# by mixturamusic | 2016-10-27 22:56
人の手から離れる
手紡ぎ手織りの布は とても美しい。

染めが入っているものも
文様が織り込んであるものも
それぞれに美しいが
平織り生地の 誠実さは
また 格別である。

綿糸で織り上げた生成りの布は
お湯で煮て 乾かして 仕上げる。
織りたてに比べて
何とも風合いが良くなる。

人の手によって
紡がれ 織られた布は
煮られ 風に当てられることで
人の手から離れるのだ。
人の作為から離れるのだ。

作為から離れることで
美しさを増すのだ。
人の手から離れることで
本来の美しさを
自らが整えると云ってもよい。

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陶器も 磁器も
窯の中で美しさを整える。

吹かれたガラスは
冷めることで美しさを整える。

無造作に 花器に挿された花たちは
自ら美しさを整える。

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思うように行かないことの方が
より美しいものに近いことを
日々の暮らしに見つけることは
とても 大切なことだと思う。


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# by mixturamusic | 2016-09-22 00:10



  木下 尊惇 
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